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アメリカンに映画を観る!--- 洋画見聞録

主にアメリカ映画・文化について書きます。たまに関係なさそうな話題も。

死神ウィックの最終章『ジョン・ウィック:コンセクエンス』

ジョン・ウィック:コンセクエンス』を見た。前作は「パラベラム」、本作は「コンセクエンス」。シリーズ4作目となるこの映画の原題は"John Wick: Chapter 4"なので、"John Wick" "John Wick: Chapter 2" "John Wick: Parabellum" "John Wick: Chapter 4"と毎回タイトルに統一感がないのを邦題は補ったと言えるし、たしかにテーマは「報い」ではあるので言い得て妙なところはある。

 この4作目を見て、ジョン・ウィックはある種の死神であるという確信を得た。率直に言えば、彼は酷い友人である。関わる数少ない旧友に良いことが全く起こらない。ネット文化に浸っている21世紀の我々観客は、いかにキアヌ・リーブスが「いい人」であるかを数々の衝撃的な逸話から知っているので、どうしてもそのキアヌ像を迷惑な人ジョンに重ね合わせることで作中の主人公が明らかに抱えている問題を中和してしまっている気がする。少なくともこの映画(というかキアヌ・リーブス主演の映画は全部そのような気がする)がキアヌ・リーブスの人柄という外側の情報によって救われているのではないか。

 そんなジョン・ウィックが友に一種の救いを与え、自らの目的も遂行してしまおうとする試みには若干ぐっときた。

本作といえばこの朝焼け!