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アメリカンに映画を観る!--- 洋画見聞録

主にアメリカ映画・文化について書きます。たまに関係なさそうな話題も。

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『バービー』予告編について 郊外映画なのか?

www.youtube.com 当初、グレタ・ガーウィグがバービー人形の映画を撮ると聞いて、驚いていたのだが、今回『アクロス・ザ・スパイダーバース』や『ザ・フラッシュ』(2本については後日記事を書きます)の鑑賞前に見た『バービー』の予告編を見る限り、これは…

『明日に処刑を...』スコセッシの隠れた佳作

『明日に処刑を...』はマーティン・スコセッシの長編第二作であり、ロジャー・コーマン製作の映画というだけあって、他のスコセッシ映画とは随分毛色の異なる映画のように思える。大恐慌のアメリカ南部州カンザスを舞台とする犯罪映画だが、今回の主人公はバ…

『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』やさしさと加害性

「おもろい以外いらんねん」「きみだからさびしい」など繊細な感性で紡がれた作品で知られる大前粟生の小説「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」を映画化。京都にある大学の「ぬいぐるみサークル」。「男らしさ」や「女らしさ」というノリが苦手な大学生の…

2023年5月の3本 『それでも私は生きていく』他2本

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:Volume 3』 ykondo57.hatenablog.com 『クリード 過去の逆襲』 ykondo57.hatenablog.com 『それでも私は生きていく』 劇場で見た初めてのミア・ハンセン=ラブ監督作になった。前作の『ベルイマン島にて』では、自身…

『ドアをノックするのは誰?』スコセッシの「アニー・ホール」、あるいはタランティーノの新作について

イタリア系アメリカ人のJ.Rと、彼と出会い交際を始める女性(役名はThe Girl)との関係を描いた90分ほどの人間ドラマで、マーティン・スコセッシの長編デビュー作だ。 この映画は、後に彼が何度も形を変えて描くことになる、宗教と世俗の世界の間で葛藤する主…