今月は見たい新作映画がたくさんあって、嬉しい限りだった。その中から2本と、旧作映画1本を選んだ。
・『シカゴ7裁判』(Netflix)
これは映画館で見なければならない、という勝手な使命感を持って、実際に劇場で見ることが出来た。アーロン・ソーキン印の法廷劇として大変充実した作品となっていた。
たしかに少し大げさな演出もあって、ソーキン監督としての才能は脚本家ソーキンとしての才能には到底匹敵しないと言えるかもしれない。それでも今年ベスト級の傑作だったと思っている。
・『空に住む』
青山真治監督で、多部未華子主演で岩田剛典も出演、主題歌は三代目JSB...と一体この映画は何なんだ...?という若干の懸念はあったが、『スパイの妻』や『朝が来る』よりも好きな映画になった。自宅と職場との興味深いコントラスト、猫と飼い主との関係性、隣人との駆け引きなど、興味深い要素が詰まった映画だ。毎度のことながら岸井ゆきのはすごい。
・Slumber Party Massacre
女性監督エイミー・ホールデン・ジョーンズによるスラッシャーもので、今やカルト作となっている。一見、よくありがちなホラーなのだが、女性同士の自然な関係性が描かれている点や、いわゆる最後に生き残る「ファイナル・ガール」が1人ではない点はかなり革新的。