12月も、もう23日ということで、一癖も二癖もあるクリスマス映画を3本選んでみました。(定番のおすすめクリスマス映画も何本か最後にあげてます)
初級編『バッドサンタ』
告白するが、これは本当にさきほど観た映画。題名通り、酒と女に溺れる、どうしようもない泥棒サンタが、一人のいじめられっ子に出会って、彼の人生が転機点を迎える。
ブラック・ユーモアたっぷりに、主人公のサンタの愚考の数々を描きつつも、最後にはアメリカにおけるクリスマスの真骨頂たるものを示してくれる。ちょこちょこ挟んでくる伏線や、ショパンやビゼー”カルメン”のオフビートな音楽の使いどころも良い。
ストレートな感動モノでは決してないので、ご注意を。
中級編 『狩人の夜』
これは、本当にクリスマスにほっこりしたいのなら観ない方がいい。
似非牧師と、金目当てで命を狙われる子どもたちとの攻防の話なのだが、実は設定はクリスマス数日前~クリスマス当日。何でクリスマスなのかと思えば、「宗教」がこの映画の重要テーマのひとつになっているから。随分曲がった提示の仕方かとは思いますが。(TSUTAYAで借りられます)
町山氏が指摘しているように、後に作られる数々の映画の元ネタになっている。
上級編『グッドフェローズ』
上の2本よりも知名度が高い映画だとは思うが、あえてこれを最後にしたのは、この映画でクリスマスのシーンは少ししかないから。
ただ、そのシーンが、案外このマーティン・スコセッシ監督のギャング映画においては重要な分岐点になっている。長回しを多用したカメラワーク、映画を彩る当時の曲群(ちゃんと歌詞がテーマを語っていたりする)、そしてぞっとするロバート・デ・ニーロの笑み。
個人的にはカバーバージョンのMy Wayをエンディングロールで聞いたときは電撃が走った。
クリスマス映画でもないような作品を続けてしまいましたが、個人的に好きな他のクリスマス映画は『ホーム・アローン』(1がやはりベスト。もっと過激なものを見たければ、2がお薦めだが)『素晴らしき哉、人生!』(頭から見たことがそういえばないが・・・)『エルフ』等・・・ そうだ、『ダイ・ハード』も・・・