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アメリカンに映画を観る!--- 洋画見聞録

主にアメリカ映画・文化について書きます。たまに関係なさそうな話題も。

2021年4月の3点

・『21ブリッジ』
 チャドウィック・ボーズマンの劇場公開作としては最後の作品。全てがタイトかつスピーディーに展開する99分。本作を理解するためのヒントは中盤に登場する「パララックス・ホテル」。
 
 
A Question of Silence
 Antonia's Linesアカデミー外国語映画賞を受賞した監督Marleen Gorrisの長編デビュー作。ウェブサイトAnother Screenにて無料視聴可能(クオリティはさておき日本語字幕はあります)。ただし、5月3日まで。
 面識のない3人の女性が、店のオーナーである男性を殺害した。しかし、その「動機」は何だったのか?それを調べる過程でいかに女性の抵抗行為には分かりやすい根拠(例えば「ヒステリー」)を与えて安心せずにはいられない、という社会の強迫観念を浮き彫りにする傑作だった。
 
 
・『ノマドランド』
 文字通り最有力候補だった『ノマドランド』が順当にアカデミー賞の作品賞を獲った。『エターナルズ』、あるいは『ドラキュラ』リブート作?などの大作を手掛けても、やはりクロエ・ジャオ監督にはアメリカ西部に生きる人々についての映画を引き続き撮ってもらいたい。
 

『ムーンライト』『ビールストリートの恋人たち』のバリー・ジェンキンスがクロエ・ジャオとの対談で指摘していて初めて知ったのだが、この予告編は主人公が歩いている1シーンをほぼそのまま切り取っただけのものだが、ちゃんと予告編として成立している。本編を見てから、再度これだけ見てみるとより味わい深い。