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ポークとビーンズ

主にアメリカ映画・文化について書きます。たまに関係なさそうな話題も。

エクストリーム・ジョブ(#1)

 「1000万映画」という言葉が韓国ではあるように、映画受容の勢いは凄まじく、大衆文化としての相当な熱さが伺える。
 
 今年初めて劇場で観た韓国映画は、『エクストリーム・ジョブ(極限職業)』は国内歴代第二位の観客動員数を記録した、メガヒット作。 
 
 
年明け早々、ここまで笑えてアクションも充実しているエンタメ映画を観るのはかなり贅沢だなと思った。
 
前半、昼はフライドチキン屋、夜は潜入捜査官をやっているチームが次第に商売にやりがいを覚えていくところがとても可笑しい。捜査官なんて本当に儲からないことが何度も強調されているので、一応納得の行く展開にはなっている。そして、捜査を行うかのように、自店の「視察」をするところ、及びその視察を進める内に本当の「操作」に再び転じていくところはかなり面白い。
 
最後のアクションもかなり満足の行く出来だと思う。とにかく大勢がわちゃわちゃしたまま戦っている類のシーンは韓国アクション映画を見る上で必ず期待してしまう。似たような展開を例えばアメリカでやってしまうと、刑事全員が拳銃を出してきて一網打尽にするか、ドンパチになるかのどちらかになってしまうので、そこから見ごたえのある肉弾戦は生じえない。 
 
ちなみに韓国映画を観るときはきまって「アメリカに関する表象」を注意深く観るようにしているので、この一連の記事でもメモ程度に書き残しておこうと思うのだが、フライド・チキン屋とピザ・チェーンが大変重要な位置を占めてくるところや、覇気のあまりない闇社会の帝王が、あまり意味も分かっていないまま自分のことを「テッド・チャン」と呼ぶ辺り、表の社会、裏の社会の両方においてアメリカ文化のポップな影響が伺える。それゆえ、麻薬というセンシティブな問題を扱っている一方、あまり重くならずに済んでいる印象を受けた。 
 
上映日程の都合上、この映画を先に観ることにしたが、もちろん今年の大目玉はパルム・ドールも受賞した『パラサイト』だった。ポン・ジュノ監督作なのだから、期待は少し過剰なくらい持っていたのだが、それをやはり決して裏切りはしない映画だった。『パラサイト』とはあらゆる意味において「エクストリームな映画」なのだ。(→『パラサイト』(#2)につづく)