『サンキュー・スモーキング』というサタイア(satire = 風刺映画)を紹介します。自分のアカウントでつぶやいた内容を補足する形で紹介したいと思います。
ざっと説明すると、タバコ団体で働くニック(ダークナイトでもおなじみのアーロンネッカート)は、団体側の利害から、タバコの持つ悪いイメージを払拭するため、彼の巧みな詭弁でバリバリやっている、と。ただ、反対側はもちろん黙っている訳なく・・・という話。
ちなみに、原題はThank You for Smoking。『喫煙どうもありがとうございます』というフレーズを皮肉ったもの。
【サンキュー・スモーキング】テーマは「タバコ」であるのにもかかわらず、直接的に喫煙を写している場面は一つもない(実はワンシーンあるが、それもテレビ電話を通した間接的な描き方をしている)のは興味深い。
— アメリカンに映画を観る! (@ykondo457) 2014年5月21日
【サンキュー・スモーキング】詭弁を通じて、タバコの悪しき面をいとも簡単に正当化してしまう主人公。ただ、彼もタバコを吸っているシーンが一つもない!吸おうとしても、持ってるタバコの箱は空っぽ。要は彼はヘビースモーカーであることは提示しつつ喫煙してるところは見せる必要はないということ
— アメリカンに映画を観る! (@ykondo457) 2014年5月21日
ただ、1回も喫煙シーンがないことが、示唆的であるのはたしかでしょう。【サンキュー・スモーキング】タバコを推奨する会社側とタバコに反対する政治家側。評価できる点は、どちらにも馬鹿馬鹿しい点があるとして、ジョークにしてしまうところ。
— アメリカンに映画を観る! (@ykondo457) 2014年5月21日
【サンキュー・スモーキング】優れたサタイアであるのはたしかだと思う。上映時間90分程度とさくっと終わる。知名度こそ高くはないのでしょうが、なかなかの良作です。
— アメリカンに映画を観る! (@ykondo457) 2014年5月21日
ちなみに、上にあるこのポスターは、
このUncle Sam(擬人化されたアメリカの象徴)のポスターのパロディーです。
こんな風に、第一次世界大戦へと若者を巻き込んだ(I want you for U.S Army = 君たちに米陸軍に入って欲しい)アメリカを象徴するポスターを揶揄しているのです。
他のジェイソン・ライトマン作品:
『ヤング≒アダルト』大人になりきれない大人、ジェイソンライトマン(パート1) - アメリカンにアメリカ映画を観る!