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アメリカンに映画を観る!--- 洋画見聞録

主にアメリカ映画・文化について書きます。たまに関係なさそうな話題も。

チャッピー 失敗作か否か?

 『チャッピー』を観てきた。『第9地区』『エリジウム』で知られる二―ル・ブロムカンプ監督によるSF映画だ。

 

Chappie

 正直、海外では、アパルトヘイトを、エビ型エイリアンになぞらえて描いた、傑作『第9地区』と比べて、見劣りしてしまうという、批評が多かったので(観客の評価はまずまず)若干不安要素もあったものの、実際観て見ると、決して悪くない映画だった。

 個人的には、1)単純にアクション映画として観てもいいと思うし、2)社会派映画的な要素もある。そもそもこのチャッピーのようなロボットが生まれてきた背景には、南アフリカの都市部の犯罪が、非常に深刻なものだということがある。3)これはたまむすびの町山氏が語っていたことでもあるが、子育て映画という目線から見るのも面白い。金がなくてこまっている暴力団グループの夫婦に育てられることになるチャッピーだが、教育方針が全く噛み合わず、その無茶苦茶な教育を素直に吸収していく結果、まあ大変なことになる。

 あと、やはり結末部分で、結構驚くことが起こるのでそこも見所かとは思う。日本でもそこまでヒットしていないが、是非とも頑張ってほしい映画だ。

 (『第9地区』あるいはポール・バーホーベン監督の『ロボコップ』を事前に観ておくとより一層楽しめるとは思います)