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アメリカンに映画を観る!

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バベットの晩餐会~宗教と美食

ドラマ 洋画

バベットの晩餐会』を観た。1987年のデンマーク映画で、その年のアカデミー賞最優秀外国語映画賞にも輝いている。

 

 フランスから逃げてきたバベットが、デンマークの敬虔なキリスト教徒の老姉妹に宝くじのお金全額を使って一晩限りの晩餐を振舞う話。前半は眠くてしょうがなかったんだけど、晩餐シーンからの流れは、かなり味わい深い。

 

 この映画の魅力の一つは間違いなく、晩餐シーンで出てくる豪華な食事なので、この映画を”グルメ映画”とするのは容易だろう。ただ、美食に関する価値観が正反対のプロテスタントカトリック間で、何か通じあえるものを見出していく話でもある。

 一応の背景知識として、プロテスタント(この映画の場合デンマーク側)が禁欲的で食事も質素だけど、カトリック(フランス側)は、食事にはこだわるという一般的な認識はあった方が楽しめると思う。

 

 ここからは、本作を観たことのある人向けの内容です↓

  バベットは実はフランスの高級レストランの料理長だったということが明らかになるが、それを念頭に置けば、当初パンや魚を長時間水に漬けてから調理してくれなどという料理の指摘に驚きの表情をバベットが隠せなかったことは明らかだろう。

 料理があまりにも美味しいので、”味覚がないという前提で食べる”といっていた村人たちも、思わず笑みがこぼれる。前日まで揉めていた彼らも、いつの間にか和解し、悩みも消えている。

 そう考えると、舌の肥えたローレンスは、この料理の価値が分かる解説役としてあの晩餐に欠かせぬ存在であった。さらに、牧師の言葉の彼なりの解釈は、美味しい食事を味わってもいいのだ、という神の言葉として村人たちに届いたという意味で、非常に重要な役割を彼は果たした。

 以下のリンクでもあるように

http://www.cgjungpage.org/learn/articles/film-reviews/710-the-discovery-of-meaning-in-qbabettes-feastq 
 この映画を、キリスト教の宗派間の問題ではなく、自分の生きる意味を見失いつつあった人々が、再び生きる意味を見つけ出す物語として解釈することも出来る。淡々としたストーリーだが、それだけ掘り下げるだけの深みのある話でもある。