[PR]カウンター

アメリカンに映画を観る!--- 洋画見聞録

主にアメリカ映画・文化について書きます。たまに関係なさそうな話題も。

紙の本⇔スマホ議論へのアンサー

たまたま読書に関する記事をツイッターで見つけた



広がる“読書ゼロ” ~日本人に何が~ - NHK クローズアップ現代

 現在学生の立場からすれば、読書をする習慣は受験が終わってしまって、もうついていない人が多いと思う。かといって、自分がそこまで本を読んでいるかといえば、読書量は確実に減ってきているし、ネット上の情報をあさっていけば、そこそこのものが手に入ることに味を占めてしまった感はたしかにある。

 何となく本を読んだ方が、スマホを見ているより良い気がするものの、しかしその一方で、「本を読まないから、学生はバカになってしまっている」といういわゆる「オトナの意見」にはどうも反発感を覚える(そもそも、それに同意する大人たちのどれだけが実際ちゃんと「読書」するのかも怪しい)。

 そこで、上記の特集。書き起こしを読んだだけだが、ありきたりの批判を科学的エビデンスでもって立証しようとしている点は評価できると思う。コピペで小論文を書こうとすれば、自分の意見が際立ってこないのは肌感覚で分かる。

 ただ、そこで終わってしまっていれば、個人的には不満の残る番組だったと思う。

 ゲストのジャーナリストの立花隆氏はこう語る。

 ↓

●もし今、大学生だったら、どう情報に接するか?

それは難しいけども。
1つは、この今のコンテクストだと、スマホをわりと否定的に捉えてますよね。
だけど、要するにスマホの向こうに何があるかが大事な問題であって、スマホの向こうに、ネットを通して、ほとんど人類が持ってる知識全体があるんですよ。
そりゃ、引き出し方いかんで、どんな情報でも取れるんですよね。
だから、スマホだからみたいな議論っていうのは相当は成り立たない。

  

 読書を絶対視する、スマホの不毛性を強調する。そのようなことばかり言ってもそれは、変動の激しい現代という時代性の流れへの反発意識というか、単なる固執にしか過ぎない。言い得て妙な特集番組でした。

 

 (ちなみに、立花氏は、このあとで本の別の強みに関して言及しており、単にスマホを擁護するだけということはしていない)