昨日、『ショート・ターム』を観てきた。
原題はShort Term 12。Short termは”短期”の意で、12は12ヶ月のことを指す。Short Term 12は家庭内の問題を抱える短期の施設のことだ。
細かいことには触れないが(ネタバレ含む感想はまた後日)、かなりの良作だ。
低予算の映画であるがゆえに、無駄な装飾はなく、人間ドラマ一本で勝負。
群像劇のスタイルをとっていて、主人公は施設で働く若い女性。彼女がいかに、ティーンの心の傷を癒していく話かと思えば、実はこれ、彼女自身の内的問題に関わる映画なのだ。
彼女の過去が少しずつ明らかになっていくプロセスと並行して、子どもたちも、自分の創作物を通して、感情を表現していく。どちらも、表象不可能なものを抱えている訳で、心をオープンにするには、互いの痛みを間接的でもいいから共有していくほかないのだ。