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アメリカンに映画を観る!--- 洋画見聞録

主にアメリカ映画・文化について書きます。たまに関係なさそうな話題も。

Short Term 12(ネタバレなし・前編)

 昨日、『ショート・ターム』を観てきた。

原題はShort Term 12。Short termは”短期”の意で、12は12ヶ月のことを指す。Short Term 12は家庭内の問題を抱える短期の施設のことだ。

 

細かいことには触れないが(ネタバレ含む感想はまた後日)、かなりの良作だ。

低予算の映画であるがゆえに、無駄な装飾はなく、人間ドラマ一本で勝負。

群像劇のスタイルをとっていて、主人公は施設で働く若い女性。彼女がいかに、ティーンの心の傷を癒していく話かと思えば、実はこれ、彼女自身の内的問題に関わる映画なのだ。

彼女の過去が少しずつ明らかになっていくプロセスと並行して、子どもたちも、自分の創作物を通して、感情を表現していく。どちらも、表象不可能なものを抱えている訳で、心をオープンにするには、互いの痛みを間接的でもいいから共有していくほかないのだ。