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アメリカンに映画を観る!--- 洋画見聞録

主にアメリカ映画・文化について書きます。たまに関係なさそうな話題も。

RUSH ラッシュ/プライドと友情 ドラマもレースも熱い!

最近レンタル開始したそうなので、紹介文書きました

 

 

 

 

「まあまあのF1映画!」

・・・だろうと思って観たら、大いに期待を裏切られた。レースも人間ドラマも濃厚の、素晴らしい映画だった。

                最初は、大スクリーンで見る迫力ある冒頭のレースシーンの臨場感を私は味わっていて、テーマパークで楽しんでいるような感覚でいた。ただ、もっと私を引きつけたのは、作中で描かれる人間ドラマだった。「考える前に勘で何とかする」ジェームス・ハント。一方で、「とにかくまず熟考する」ニキ・ラウダ。当初は自分はニキ・ラウダ派だろうと思っていたが、映画が始まってみるとどちらの腹立たしい側面も、愛すべき側面も余すところなく表現されているところに感服した。

               そして、私は「死」と常に隣り合わせの状況から、こういった絆が生まれたのは奇跡的だと思ったが、「お涙頂戴」に終わらせていなかったことに感銘を受けた。決して湿っぽい友情などではなく、お互い生活とそしてプライドを賭けた必死の戦いの中での産物を映画で僕達は見ることになる。

                実際、ニキ・ラウダは、ハントの判断の“せい”で、大怪我し、レースに参加できなくなる。しかし、「同じように、お前の“おかげ”でここまで戻ってこれたんだ、ハント」と彼は言う。これが僕にとって印象的なシーンだった。そう、ラウダはぬくぬくとした友情を求めているのではなく、ライバルの存在によって闘争心がかきたてられるのがどこか嬉しいのだと思う。そして、ハントも、レースを通してそれに応える。

               まるで本当に参加しているように思える“熱い”レースと、二人の“熱い”友情。娯楽的な要素とドラマの要素。映画をよく知らなくとも、F1に詳しくなくとも、問題はない。この映画を観終わったときには何か心に残るものがあるはずだ。

ちなみに、作曲家は超売れっ子のハンズジマー!(詳しくは別の記事に書きました

 


映画『ラッシュ/プライドと友情』予告編 - YouTube