SF
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』(マーティン・スコセッシ監督、アメリカ) 20世紀の白人による先住民の簒奪に迫る題材、200分を超える長尺、Apple配信映画としては珍しい劇場公開といった要素が揃う映画もなかなかないだろうし、本編自体に引き込ま…
『ザ・クリエイター/創造者』は近未来を舞台とし、AIを敵視する西側諸国(主にアメリカ)と、AIとの共存を標榜するニューアジアとの戦争が続く中、元特殊部隊のジョシュアが本来は暗殺対象であるAI少女を守るべく奮闘するSFアクションである。 本作がベトナ…
ykondo57.hatenablog.com (↑の続き)その二作品とは、スーパーヒーロー映画『ザ・フラッシュ』と『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』のことである。前者ではフラッシュが新たに発見した自分の能力を使って過去に戻って母親の死を食い止めた…
年末にアップロードしたスターウォーズ批評の批評についてのポッドキャストの後編です。 本編はこちら https://itunes.apple.com/jp/podcast/epi.04-hou-sutau-ozuno-pi/id1065481891?i=359863817&mt=2 (前編はこちら) ykondo57.hatenablog.com 要点として…
12月のポッドキャスト前半はスターウォーズ特集です。 旧3部作のストーリーをおさらいした後、結局この映画の何が当時画期的で、何が根底にあるのか、解剖していきます。様々なファン独自の理論が既にネット上で飛び交う中、そういった多種多様な視点を援…
もうエピソード7の公開まで一か月切った今ですが、スター・ウォーズ旧3部作及び新3部作の内どれが最高傑作とされているのでしょうか。Imdbという英語圏最大の映画レビューサイトから探っていきたいと思います。 ざっくりとリストアップしてみると、以下の…
”アントマン”を観てきた。 Marvel Cinematic Universeの第二弾がこれで終わりらしい。(ちなみに第一弾はアイアンマンから始まり、アベンジャーズまで)期待通りの良作で、まさに宇宙のごとく拡張することを止めないマーベルの作品群が量産されることにうんざ…
ピース又吉『火花』(情熱大陸「芸人・又吉直樹」) 夏といえば花火だが、芥川賞受賞作『火花』の冒頭も隅田川の花火大会から始まる。タイトルの意味にもふさわしい冒頭場面(主人公が組んだ漫才のコンビ名も”スパークス”。わざわざ日本語の意味まで説明はし…
『チャッピー』を観てきた。『第9地区』『エリジウム』で知られる二―ル・ブロムカンプ監督によるSF映画だ。 正直、海外では、アパルトヘイトを、エビ型エイリアンになぞらえて描いた、傑作『第9地区』と比べて、見劣りしてしまうという、批評が多かった…
(ネタばれ注意) 『ガタカ』鑑賞 予想以上に面白い。ソーラーパネルの場面など、トランセンデンスを彷彿させる場面もあるにはあるが、当作品の方が断然面白い。 ☆Vincentの正体は元からばれていた? ドクターも、アイリーンも、彼の兄も感づいてはいた。 し…
いつのまにか2015年になってしまいました・・・ということで、過ぎ去りし日々を回想しつつ、個人ベスト(映画館にて鑑賞したもののみ)を5本ほどあげてみます。 1位『ウルフ・オブ・ウォールストリート』 ドラマ・サスペンス映画ももちろんいいのです…
インターステラーについての解説(感想というよりも)をここではしたいと思います。 ネタバレ注意!!一問目からガンガンネタバレするので!!
『6才のボクが、大人になるまで。』 映画『6才のボクが、大人になるまで。』予告編 - YouTube (原題:Boyhood. 少年期の意) 邦題は最悪だけど、映画自体は、かなりの傑作。主人公の男の子が12年間というリアルな時を経て成長していく様子が、不自然のな…
今週気に入ったものを適当に挙げていきたいと思います。 ・町山智浩氏による『天才マックスの世界』解説 奇想天外な設定と、無数に飛び交う名画へのオマージュ、そして監督ウェス・アンダーソン節全開のカメラワーク。全てをあわせてみると、これはアンダー…
Imdb(インターネット・ムービー・データベース)で堂々のスコア8.6を記録中のガーディアンズ・オブ・ギャラクシー。8点台の映画はかなりの名作ぞろいなのだが、その中でも8点台後半というのは(補正後は8.4)誰もが認める傑作ということになっている。 そん…
早速映画館へ足を運んで観た、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー! ダメダメな連中が大宇宙を舞台にして、活躍!っていう、単純明快なプロットだったが、(時系列もそのまんまだし)とにかく「楽しい」映画に徹していたのは大いにありがたかった。観客もそ…
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、昼の回では満席!(舞妓はレディとかLUCYも満席続出だった)有名キャラ一人もいないのに、あの満足感はそう得られない!— アメリカンに映画を観る! (@ykondo457) 2014年9月14日 おバカな札付きの連中が、力を合わ…
SFというジャンルは、奇抜な設定が可能なゆえ、人類全体レベルの大きな問いを投げかけることのできるものだと言える。「人はいかに生きるべきなのか?」「人間が進化するということとは?」といったような哲学的命題を観客に投げかけるのは容易であろう。 …
では、深遠なSFの名作といえば何があるだろうか。 「ブレードランナー」は、外見はそっくりで、思考も人間のように出来るレプリカントと、生身の人間はどう違うのか?というコワイ問いを孕んでいるし、 ブレードランナー ファイナル・カット 製作25周年記…
さて、前半の続きです。 先述した第二のコンフリクトとは、OSサマンサがセオドアと話している最中、他にも8316人と話しているし、サマンサはセオドア以外に641人もの人間を愛していると、おそらく人間レベルでは理解のし難いことを告白されるという…
遅ればせながら、"Her~世界でひとつの彼女”(映画観終わってみると、何て皮肉なタイトル・・・)観ました。 近未来のロサンゼルスで、セオドア(ホアキン・フェニックス)は相手に代わって思いのたけを手紙にしたためる代筆ライターをしていた。長きにわたり…